ユーロ圏の財務相会合の行方

南欧諸国への巨額の支援に国民の不満は大きいが、一方でユーロ体制によって最大の恩恵を受けているとも言われるドイツ。ユーロ維持に向け、難しい舵取りを迫られている。ギリシャ問題によるユーロ崩壊は世界的な経済危機へと発展しかねない。世界中がいま、ギリシャ危機とユーロの行方を見守っている。FX投資家必見の内容。

ユーロ圏の財務相会合の行方

民間負担問題の決着は、6月20日のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)、23〜24日の欧州理事会(EU首脳会議)がメドと考えられてきたが、7月11日のユーログループに持ち越される可能性も出ており、調整は難航している。ここで追加支援を市場にショックを与えない形でまとめることに成功すれば、ギリシヤの当面の資金繰りにはメドがつく。それでもギリシャが過大な政府債務を抱える現実は変わらず、支払い能力への不安は解消しないだろう。

 

EUの危機国支援の仕組みが欧州安定メカニズム(ESM)に引き継がれる13年半ば以降は、債務持続性に問題が認められる国の支援にあたっては民間負担を求めることがルール化される予定だ。投資家の特定多数決で債務再編を可能とする集団行動条項(CAC)もすべての新発国債に付与される。ギリシャ国債にはいずれ強制的な元本削減が必要になり、思惑は解消しないだろう。

 

追加支援と民間負担はギリシャとともにEU・IMFから支援を受けるアイルランドとポルトガルにも起こりうる問題だ。ギリシャの当初の支援計画が12年の中長期国債市場への復帰を想定していたのと同じように、アイルランドは12年、ポルトガルは13年には市場復帰が想定されている。しかし、両国の財政再建計画も決して容易に達成できるものではないし、支援の仕組みがESMに引き継がれた後の強制措置への不安も、市場復帰を阻害しそうだ。23〜24日の欧州理事会ではEFSFの強化やESMの設計について最終合意が予定されているが、この点を見直すことで債務問題の解決を図ろうという動きが出てくることはなさそうだ。